肉離れの防止!もも裏の正しいトレーニング

ハムストリングスというのをご存知でしょうか。ハムストリングスはもも裏の筋肉の総称です。

ハムストリングスは硬くなりやすいため、肉離れが起きやすい箇所としても有名です。
一度肉離れを起こしてしまうと、それが癖になり、再発の可能性も高くなります。ハムストリングスや大腿四頭筋のストレッチで予防は可能ですが、正しいトレーニングを行うことが重要です。

この記事では、もも裏を構成するハムストリングスの正しい鍛え方やエクササイズ種目を紹介していきます。

ハムストリングス(もも裏)について

ハムストリングスは大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋という3つの筋肉の総称です。
大腿後面に位置し、坐骨(骨盤の骨)から起こり、大腿骨を跨いで、膝の後ろに停止する筋肉です。ハムストリングスの筋群は二つの関節(股関節と膝関節)を跨ぐ筋肉であり、足を曲げる働きをしています。

効果的に鍛えるためのアドバイス

筋肉は必ず、関節を曲げる筋肉と伸ばす筋肉とがペアになっています。そのため、もも裏の筋肉はもも前の大腿四頭筋とセットで鍛えると良いでしょう。

上半身の場合、そのバランスが多少崩れても特に問題はないのですが、脚は違います。脚は骨盤に直接ついているため、もも前ともも裏の筋肉にアンバランスがあれば、骨盤の傾きや歩き方に影響してしまいます。

専用マシンの紹介

ハムストリングスは専用マシンがないと鍛えるのがなかなか難しい部位です。
ハムストリングスを鍛えるエクササイズとして最も有名なのは、レッグカールという種目です。簡単に説明すると、レッグカールマシンは2種類あります。

シーデットレッグカールとライングレッグカールというタイプが主流です。どのマシンにしても鍛えられる部位はハムストリングスであり、効果もそれほど大きく変わることはありません。

①シーテッドレッグカール

シーテッドレッグカールの場合、動作は座位で行います。ハムストリングスの起始(根っこ)は坐骨についているので、鍛えている筋肉の上に座りながら鍛えることになります。ただし、座っている筋肉は効率的に力を発揮するのが難しいのではないかという考え方もあります。ただし、それは本当にどれくらいパフォーマンスに影響を及ぶすかどうかは未知の世界です。

②ライングレッグカール

ライングレッグカールマシンの場合は、うつ伏せでハムストリングスを鍛えることができます。高重量を扱うと腰に力が入りやすく、痛みを伴うこともありますので、ご注意ください。

ハムストリングスを鍛える種目

ハムストリングスを鍛えるには、専用マシンを使うと便利です。ジムによって設備が異なりますので、ここでは場所を選ばずできるエクササイズもご紹介しています。

①レッグカール

もも裏を鍛えるには最も有名な種目はレッグカールです。どのジムへ行っても必ず専用マシンが置いてあるでしょう。 レッグカールは座るタイプとうつ伏せタイプがあります。

②ランジ(ワイド)

ランジスタート姿勢
ランジスタート姿勢
ランジエンド姿勢
ランジエンド姿勢

ランジという種目はとても万能であり、フォーカスをシフトさせるだけで違う部位に効くようになります。

ハムストリングスを効かせるには、歩幅を縦長にして、体の重心を移動させる必要があります。通常のランジは、脛骨を垂直にキープするのが普通ですが、ワイドランジの場合は、脛骨が少し斜め後ろになります。うまく縦長のスタンスが取れないと、ハムストリングスより、もも前に力が入ってしまいます。

連続で10〜15回程度行ったら、1分間の休憩を入れてから反対の足で行いましょう。余力のある人や強度を上げたい人は、休まずに行っても構いませんが、疲れでフォームが崩れないように注意しましょう。

③ダンベルレッグカール

このエクササイズはレッグカールのダンベルを使ったバージョンです。ジムに専用マシンがなければ、このエクササイズで代用できます。安全に開始姿勢が取れるのであれば、大丈夫です。
ハムストリングスに力を入れ、足を曲げます。脛骨が垂直になったところで、1秒止めてからゆっくりと元の位置に戻していきます。
指定回数をこなしたら、必ずパートナーかジムスタッフにダンベルを下ろして貰いましょう。

④バーベルストレートレッグデッドリフト

立位で行うことができ、高重量が使えるハムストリングスのエクササイズです。とても効果的かつ簡単に行うことができる種目なのですが、少しでもフォームを間違えると、腰を痛める可能性が高いので、ご注意ください。

もも裏の筋肉が硬いせいで後ろに下がれない人は、ハムストリングス(もも裏)や大腿四頭筋(もも前)、臀部(お尻)を継続的にストレッチすると良いでしょう。