有酸素運動の正しいやり方と起こりやすいミス!【無酸素運動との違い】

日本では、主にランニングやバイク漕ぎなどの有酸素運動が人気であり、欧米では室内で漕ぐことができるボートマシンも人気です。

皆さん、有酸素運動は『呼吸をしながら運動する』という意味だと思っていませんでしたか?

実は、英語ではcardio training(心臓のトレーニング)と呼ばれているんですよ!

この記事では、有酸素運動の効果と正しいやり方と無酸素運動との違いについて紹介していきます。

有酸素運動にはどんな効果があるの?

女性がランニングで有酸素運動をするイラスト

有酸素運動によるの主な効果は以下の3つです。

  • 脂肪燃焼効果(余計な脂質を減らす)
  • 基礎代謝向上(太りにくい体をつくる)
  • 心肺機能強化(体力・持久力の向上)

ご存知のとおり、最も有名な効果は脂肪燃焼です。

トレーニング時間が同じであっても、筋力トレよりも有酸素運動の方が多くのカロリーを消費します。

また、心肺機能向上に伴い、スタミナや持久力もついてきますので、

残業が多い人や日常生活で疲れてしまうような人には、

日常以上の負荷が感じられる強度の有酸素運動(室内外を問わず)はオススメです。

有酸素運動と無酸素運動の違いって何?

有酸素はどんな運動?

有酸素運動は主に心臓が鍛られる運動を指します。

  • ランニングマシン
  • ジョギング
  • インドアバイクでの自転車漕ぎ
  • ノルディックスキーのような動作のクロストレーナー
  • 水泳や水中ウォーキング

などが当てはまります。

有酸素運動:比較的おだやかな呼吸をしながら、低強度の力を長時間に渡って発揮できる

無酸素はどんな運動?

無酸素運動は強度の高い筋肉が強化される運動を指します。

字のごとく、無酸素運動は息を止めて行うと思っている人が多いのですが、呼吸はしていますよ!

  • ウェイトマシンでの筋トレ
  • 全速力に近いランニング
  • 全速力の自転車漕ぎ

などが当てはまります。

無酸素運動:爆発的な力を発揮できるが、維持できる時間がとても短い

無酸素運動が体に悪いと思っている人もいるようですが、実はどんな運動であっても必ず良し悪しがあります。

大切なのはあなたが運動を通してどんな体になりたいかです。

マラソンランナーになりたいのなら有酸素運動がメインで良いのですが、ボディメイクやダイエットなら50:50がマストです。

有酸素マシンの種類による大きな差はない

ボートとバイクの有酸素マシン

マシンによる動作は強度の違いはあっても、効果に大きな差はありません。

同じ心拍数で運動すれば、得られる効果も同じです。

ただ、定期的に使うマシンの種類を変えたほうが良いでしょう!

今日はトレッドミルでウォーキング、

次来るときはバイクで自転車漕ぎにするというように、

毎回違うマシンを使うことで様々な動作を行えるメリットがあるのです。

有酸素運動の正しいやり方【3ステップ】

筋トレに比べて、有酸素運動のほうが意外と簡単で、誰にでもできる運動です。

以下、シンプルな3つのステップをご紹介します。

STEP 1: 自分が使いたい有酸素マシンを選ぶ

ジム混雑時は空いているマシンを選びましょう。

そう、効果は同じでしたよね !

マシンの簡単な操作はジムのスタッフさんが教えてもらいましょう。

STEP 2 : 運動強度を設定する

どのくらいの心拍数で運動するのか、つまり目標心拍数を決めます。

単純な値は、年齢と安静時の心拍数から計算できます。

目標心拍数 =【 ( 220 - 年齢 )- 安静時心拍数 】 × 運動強度 + 安静時心拍数

安静時の心拍数は一般的に60~80です。運動強度は最大心拍数(220-年齢)の50~80%が適切ですので、数式を利用する場合0.5~0.8を用いてください。

運動に慣れていない人は全力の50~60%ぐらいの運動強度から始めましょう。

(例) 35歳、運動経験なし。
【 ( 220 - 35 )- 60 】 × 0.5 or 0.6 + 60 = 122.5 〜 135 bpm

目標心拍数は130前後です。計算で出てきた数字を基準にトレーニングをしてみましょう。

数ヶ月後、同じ運動負荷でも心拍数が130以下に抑えられ、感覚的に楽だと感じるようになったら体力がついてきたということです。

今度は運動強度を0.75~0.8に設定し基準となる数字の再計算を行いましょう。

※有酸素運動は強度が高ければ効果が得られるものではありませんので、設定の際は安全に配慮し、ご自身がコントロールできる範囲内で行いましょう。

STEP 3 : 運動時間を設定する

初心者は10分から始めても構いません。

少しずつ運動時間を伸ばしても良いのですが、ボディメイクの場合に限り最長で60分までにしておきましょう。

これは、時間を伸ばすことよりも、強度を上げたほうが効果的だからです。

※ どんな運動も正しく行えば、遅くとも2ヶ月ほどで身体が慣れてきます。なので、定期的な運動内容の見直しが肝心です。有酸素運動の場合は最大心拍数の60%の負荷を土台にし、運動の内容や強度に変化を加えていきましょう。

有酸素運動が好きな人が起こりやすいミス

エアバイクに乗っている男性のイラスト

ミス1:筋トレ前に長時間の有酸素運動する

脂肪燃焼や基礎代謝UPのためであれば筋トレ前に行うのはもったいないです。

筋トレ後に有酸素を行うようにしましょう!

筋肉量が少なくて脂肪が多い人は特に、前半に質の高い筋トレを行い、それから一定時間の有酸素運動に移りましょう。

ミス2:有酸素運動だけで痩せようとする 

有酸素運動だけで痩せようと思っている皆さ〜ん!!!!

これはすぐに停滞し、失敗してリバウンドしてますよ!

有酸素運動の他に、筋トレや食事改善などが必要です。

つまり生活習慣の見直しこそが、ダイエット成功&卒業の鍵を握るのです。

ミス3:低強度の有酸素運動ばかりする

低強度の有酸素運動はエネルギーとして脂肪が使われる割合が高いのですが、

そこにこだわり続ける必要はありません。

なぜなら、低強度の有酸素運動ではエネルギー消費が少なく、結果的に1キロの脂肪を燃焼するのに相当な時間をかけなければいけないからです。

基礎トレーニングで運動時の脂肪燃焼能力が上がった人は、高強度の心拍トレーニングにもチャレンジしてみましょう。

※ 有酸素運動は『長い時間』をかけたり『負荷を強く』することで総消費カロリーが高くなる。

ポイント:初心者が陥りやすい最大の落とし穴は、負荷をすぐに上げてしまうこと。急激に負荷を上げてしまうことで、疲労が溜まってしまうので要注意!

有酸素運動は筋トレと組み合わせよう

運動を始めたばかりの人の場合、有酸素運動による脂肪燃焼効果は抜群です。

しかし、それは数週間で停滞していきます。

この停滞期を突破するために、まず思いつくことが運動時間を伸ばすことですよね?(例えば20分追加など)

ただこれはとても効率が悪いやり方なのです…。

もちろん一時的な変化としては良いのですが、すぐに限界がやってくるのです。

そこでぜひ、筋トレと組み合わせてみましょう!

筋トレは消費カロリーこそ有酸素運動に比べ劣りますが、

先に筋トレを行うことで脂肪燃焼に有効なホルモンが多く分泌され、さらに筋肉量が増えることで基礎代謝が上がります。

最終的に脂肪が燃えやすい体へと変化していき、長い目でみれば、これがシェイプアップの近道なのですよ!