「なぜ私はあの子より運動しているのに太りやすいの?」
「なんでたくさん食べているのに細いままなの?」
こうした悩みを抱えたことはありませんか?
実は人間の体型には、それぞれにボディタイプ呼ばれる特性があり、自分のボディタイプ(体格)に見合ったトレーニングや食習慣を続けることにより、その人の長所や短所をうまく活かすことができるのです。
この記事では、ボディタイプ別のトレーニング方法や食事法を紹介していきます。
3つのボディタイプ(体格別)とは
単純に言えば、ボディタイプは3つあります。
- ①痩せやすいタイプ
- ②太りやすいタイプ
- ③筋肉質なボディタイプ
どのタイプにも長所と短所があり、どれが一番良いということではありません。
また100%このボディタイプというものは存在せず、「筋肉質だけど太りやすい」「細いタイプだけど太りやすい」といったように特徴を複合的に持ち合わせている人もいます。
以下の各ボディタイプの解説を参考にしながら、自分がどのタイプに近いのかを当てはめてみてくださいね!
①痩せやすいボディタイプ
痩せやすいタイプの人の特徴
・低い体脂肪率
・細いお尻と肩、角ばった体型
・細くて長い腕・モモ・ふくらはぎ
・骨の直径が細い
・猫背になりやすい
このタイプは生まれつき体が細く、手や脚が他のタイプに比べて長いことが特徴です。
代謝が良く、食べ過ぎてもなかなか太らないため、それが悩みの主な原因になっている方も多いです。
筋肉が肥大しにくい遅筋線維が多いため、力はそれほど発揮できない反面、持久力に優れています。
長時間の活動を必要とするマラソンや、トライアスロン競技に向いているタイプです。
また、体脂肪率が低いので、筋トレをしていなくても腹筋が割れているように見える場合もあり、男性でしたら細マッチョと呼ばれている人もこのタイプに多いでしょう。
痩せやすいタイプの食事のアドバイス
痩せやすいタイプの人はまず、体づくりに必要なエネルギーとたんぱく質を確保しなければなりません。
子供の頃から、あまりたんぱく質を取っていないことが理由で、体が細くなってしまった可能性もあります。とにかく筋肉改造を目指すのなら、必ず建材(たんぱく質)も必要です。
学校や仕事上、固形物での栄養補給が難しいのであれば、プロテインにバナナなどのエネルギー源をミックスしたプロテインドリンクも効果的です。
炭水化物をうまくエネルギー源として利用できる特徴があるので、炭水化物は多めで、タンパク質と脂質の割合はほぼ均等でOKです。
痩せやすいタイプの人は炭水化物で太る心配はそれほどないので、多めに摂っても大丈夫です。
逆に摂取しないとガス欠状態により、体が疲れやすくて力が出なくなりますよ!
痩せやすいタイプのトレーニングのアドバイス
少ない筋肉量をなんとかして増やさなければならないため、筋トレでは多関節種目や負荷の高い種目が必須です。
例えば、ベンチプレス(胸)やベントオーバーロー(背中)、スクワット(お尻、脚)などが有効です。
負荷の高い種目に取り組む前に、体を慣らす目的で15回の反復回数で少し軽めのトレーニングからはじめると安全です。
- トレーニング負荷が高いので、セット間のインターバルも少し長めにし、ある程度の疲労が回復したら次のセットに入る。
- インターバルは3分までを上限とし、有酸素運動は心肺機能の向上目的でのみ行う。
- 過剰な運動は体づくりに必要な栄養素やエネルギーの不足を招き、筋肉量がなかなか増えない悪循環から抜け出せなくなる為、ほどほどのバイク漕ぎやランニングがオススメ。
※トレーニングメニューや負荷設定は、個人の判断だけではなく、知識のある体格の良いトレーナーさんに相談してみることをお勧めします。
②太りやすいボディタイプ
太りやすいタイプの人の特徴
・高い体脂肪率
・りんごや洋梨のような丸い体型
・骨の直径が太い
・手首足首は膝や肘に比べて細い
このタイプは何を少し多めに食べると、すぐに太ってしまいます。
特に炭水化物(お米や麺類、パンなど)に反応し、不摂生が続くと体脂肪率が高くなる傾向にあります。
なんだかネガティブに聞こえるようですが、実はすごい長所を持ち合わせています。
それは、体脂肪がつきやすいからこそ、筋肉もつきやすいということ!
そして、ひとたびやる気スイッチがONになれば、その高いモチベーションは誰にも止められません!
その体質やモチベーションの高さから見れば、シェイプアップに最も適したタイプと言っても過言ではないでしょう。
ただ残念なことに、本人がそれを知らないことが多く、なかなかトレーニングという行動に移せないでいることが多いです。
太りやすいタイプの食事のアドバイス
このタイプは炭水化物に敏感であるため、炭水化物を取り過ぎると簡単に太ってしまいます。「私は永遠に痩せられないわ…」とダイエットを諦めてしまっている方の場合、原因はそこにあるかもしれません。
上図を見て、驚く人もいるでしょう!
なぜか、太りやすいボディタイプの場合、食事の40%を脂質が占めています。
このボディタイプの持ち主は、誰よりも炭水化物に敏感で、炭水化物を少しでも多く摂取すると太ってしまうからです。
その反面、脂質をエネルギー源としてうまく利用できるという優れた面を持っています。
※このボディタイプの主エネルギー源は脂質であっても、ドーナッツや揚げ物を主食にして下さいという意味ではありません!また、筋肉をつけるために欠かせないタンパク質(お肉など)と脂質(アボカド)の割合は高めではあるが、摂り過ぎると誰でも太ってしまいますので、要注意!
ちなみに私自身はこのボディタイプです!!
太りやすいタイプのトレーニングのアドバイス
脂肪燃焼効果を高める目的で多関節種目を中心に組み、1セットにつき15回行いましょう。
セット間の休息時間も30〜60秒と短めに設定すれば、効果をさらに高めることができるでしょう。
- オーバートレーニングにならない程度、セット数も多いほうが望ましい。
- 基本は3セットで組むところ、太りやすいタイプの人は4セットで組んでもOK。
- 筋トレ後に必ず30〜45分間の有酸素運動を取り入れることを忘れずに!
※トレーニングメニューや負荷設定は、個人の判断だけではなく、知識のある体格の良いトレーナーさんに相談してみることをお勧めします。
③筋肉質なボディタイプ
筋肉質タイプの人の特徴
・低めの体脂肪率
・広い肩幅、卓越した筋肉
・四角い体型
・骨の直径が大きい(手首・足首)
一般的には身長が低くて手足は短いのですが、筋肉量が多いため、その四肢(手足)は太めです。 熊のように力を発揮しても、すぐに疲れてしまいます。
筋肉質なボディタイプは他のタイプよりも筋肉がつきやすい為、力があり体格もたくましいのが特徴です。
いわゆるラグビー選手や柔道家に良く見られるタイプで、食事やトレーニングを少しサボってもあまり“ばれない”、すぐに太らないのです。
100m走は誰よりも得意なのに、1000m走では、一番ビリになるタイプです。同様に、ベンチプレスで100キロ以上を上げる一方、腕立て伏せでは30回ほどですぐに疲れ果ててしまいます。つまり、軽くて回数があるものは苦手!
このタイプはアスリートに向いており、他のタイプより頑張らなくても良い成績が残せます。しかし、他のボディタイプとの大きな違いは、モチベーションです。
力競技において、ボディタイプが一番優れているため、他の人に比べて、トレーニングに対するモチベーションや行動力が足りないことが多い傾向にあります。これは恵まれているために、怠け者になりやすいのです。
筋肉質タイプの食事のアドバイス
筋肉質なボディタイプであれば、食事の内容をあまり気にしなくて良いでしょう。
ただ、あまりにも余計なカロリーを摂取してしまえば、誰でも太りますので、ある程度エネルギー摂取量をコントロールすることは必須です。
筋肉質なボディタイプの持ち主は、タンパク質30%、炭水化物40%、脂質30%といった割合で献立を考えると良いでしょう。
筋肉質タイプのトレーニングのアドバイス
このタイプは筋肉と筋力が付きやすいため、できるだけ多くの種目を行いましょう。
そして、あらゆる角度からバランス良く筋肉を刺激することが大切です。
そしてトレーニング負荷は中くらいでも構いません。
私はどのボディタイプですか?
「あなたは100%このボディタイプ(ソマトタイプ)」というのは存在せず、みんなミックスだと思ってくださいね。なので、食事を決める時もあまり悩む必要はないです。
あまり難しく考えず、強く出ている特徴のタイプを選べば良いです。そして、様子を見ながら後から微調整をすると楽ですよ。
例えば、常に体重に悩んでいる方は「太りやすいタイプ」の可能性が高いので、炭水化物(糖質)の量を減らして見ると良いでしょう。
もし、自分で判断するのが難しければ、知識や経験の豊富なパーソナルトレーナーさんに相談してみてください。
※炭水化物を減らすのは良いことですが、ゼロにするのは危険ですのでやめましょう。炭水化物(糖質)に関する記事はこちらをお読みください。 ・ダイエットへの近道は本当に糖質制限?糖質制限のデメリット【痩せる仕組みと危険性】
ボディタイプ(体格別)に見合ったトレーニングは素晴らしい結果に繋がる
いかがでしたでしょうか?
人間の身体的な特徴である身長や、3つのボディタイプ。これらは、すでに遺伝的に決まっているため、変えることはできません。
しかし驚くべきことに、タイプに見合った正しいトレーニングは、信じられないほどに素晴らしい結果を生むのです!
Batman俳優として有名なChristian Baleは映画の度に自分のボディタイプを変えることに成功しています。
彼はThe Machinistという映画のために、体重を80キロから55キロまで落とし、その後、バットマンの新作へ向けて90キロにバルクアップ(筋肉をつけること)してみせたのです!
あなたがどのボディタイプであろうと、正しい栄養とトレーニングによって、自分では信じられないほどに体を変えられるのです!
さあ、ボディタイプを知って効率的に体作りのトレーニングしていきましょうね!