ふくらはぎ(別名:カーフ)は人間の第2の心臓と呼ばれています。
ふくらはぎは身体中を巡っている血液をポンプする役割を担っている筋肉です。
しかし筋トレ初心者は意図的にふくらはぎをトレーニングする人が少なく、特別なジムでない限りは必要なマシンすら揃っていないのが現状です。
現代人はふくらはぎを使えていない
残念なことに現代人のふくらはぎはポンプとしての機能が低下しています。
これは、舗装されたアスファルトの上しか歩かないことに起因します。
ふくらはぎが良く活躍するシーンは、砂浜や山道などの凸凹のある道です。
なぜなら、ふくらはぎは足首を動かしたり、バランスを担う筋肉でもあるからです。
ふくらはぎを鍛えると冷え性改善にもつながる
ふくらはぎがポンプとしての機能低下を起こすと、血液の流れが悪くなり、結果として足がむくんだり、冷え性になってしまうでしょう。
逆にふくらはぎを鍛えることで、血液が循環し冷え性の改善につながります。
これらの理由から、筋トレ初心者の人にも簡単なふくらはぎのトレーニングをオススメします。
他の筋肉同様、ふくらはぎもトレーニング次第である程度きれいな形に変わっていきます。
女性の場合はふくらはぎを鍛えると、足が細く見えるようになるでしょう。
ふくらはぎ(カーフ)について
英語でCALFと書き、カタカナ語でカーフとも呼ばれています。意味はもちろん同じです。ふくらはぎは腓腹筋(ひふくきん、Gastrocnemius muscle)とヒラメ筋(ひらめきん、Soleus muscle)という2つの筋肉で構成されています。
腓腹筋は二つの関節(膝と足首)を跨ぎ、ヒラメ筋に比べて長く、力強い筋肉です。起始(根っこ)は大腿骨に付着し、アキレス腱(踵)に入っていきます。こうした理由から、レッグカールでハムストリングス(もも裏)を鍛えようとすると、ふくらはぎがつったりすることがあります。
ヒラメ筋は脛骨とアキレス腱だけに付着しているため、作用する関節は足首だけです。ヒラメ筋は腓腹筋に覆われています。両者は、足首を伸ばす動作で活躍しています。
ふくらはぎ(カーフ)を効果的に鍛えるためのアドバイス
比較的重い負荷で鍛える
ふくらはぎの筋肉は比較的重い負荷で鍛える必要があります。
なぜなら、この筋肉は急なカーブやダッシュにも慣れているからです。
素早いダッシュや、急な切り返し動作では、その膨大な衝撃を吸収しなければなりません。ふくらはぎにかかる負担は平気で数百キロを超えることもあるでしょう。
こうした理由から、普段のトレーニングでも高重量を扱う必要があるのです。
ただし、フォームが崩れない程度の重さをチョイスするのは言うまでもありません。
反動を使ったフォームに注意
筋トレ全般でも言えることですが、反動ばかりを使って鍛えようとしている男性を良くジムでお見かけます。申し訳ないのですが、これは単なる自己満足にすぎません。
適切な負荷を正しいフォームでで行ったほうが絶対に効果的です。
また、ふくらはぎ専門のマシンは設置しているジムが限られているので代替えエクササイズも含め、フォームに自信がない筋トレビギナーは、信頼できるトレーナーさんに相談してみましょう。
ふくらはぎ(カーフ)の専用マシン
ふくらはぎを鍛えるエクササイズは2つに分けられます。
1つ目は立位で行うエクササイズ。2つ目は座位で行うエクササイズです。
大した違いではないと思われるかもしれませんが、立位か座位かで働くふくらはぎの筋肉が違ってくるため、トレーニング効果から言えば、非常に大きな違いなのです。
ふくらはぎを鍛えるには、専用マシンを使うと便利です。
①スタンディングカーフマシン
スタンディングカーフレイズマシンは立位でふくらはぎを鍛えるためのマシンです。腓腹筋を鍛えるのに効果的です。
②シーテッドカーフマシン
シーテッドカーフレイズマシンはふくらはぎを座った姿勢で鍛えるマシンです。座位であるため、腓腹筋がほとんど力を発揮できず、ヒラメ筋が主導筋となります。
ふくらはぎの深層筋であるヒラメ筋を鍛えたいのであれば、シーテッドカーフレイズマシンを選びましょう。
専用マシンなしでもできる種目
ここからは、専用マシンがなくても腓腹筋やヒラメ筋が鍛えられる方法を紹介します。
③スタンディングカーフレイズ: 腓腹筋を鍛える
腓腹筋を鍛えるためには様々な方法があるのですが、基本は上述したスタンディングカーフレイズマシンの動作です。バーベルを担いだり、ダンベルを手に持ったりする方法も有名です。
④シーテッドカーフレイズ: ヒラメ筋を鍛える
一般的なジムでは見かけないのがシーテッドカーフレイズマシンです。
多くの方々は試行錯誤の結果、膝に重りを乗せてヒラメ筋を鍛えようとしています。ここで、スクワットラックを使ったとても簡単かつ効果的な方法をご紹介します。
バーベルが膝より若干上の位置に来るように、スクワットラックのフックを調整します。膝がバーベルの真下に来るように、フラットベンチをラックに置きます。これがスタート姿勢です。
ふくらはぎに力を入れ、バーベルをフックから上げ、ゆっくりとコントロールした動作で下げていきます。ギリギリまで下げたら再び上に上げていきます。
可動域を広くするために、足の下の木製ブロックかプレートを置くと良いです。
タオルか専用クッションをバーベルに巻くと太ももが痛くならず、快適に行うことができます。
⑤ふくらはぎのストレッチ
現代人のふくらはぎの機能は低下しており、こわばっています。
硬い筋肉は本来の可動域で働けず、血液をポンプする能力も低下しているため、足もむくみやすくなったりしています。
ふくらはぎのこわばりを少しでも改善するためには、正しいストレッチが効果的です。