ジムには多くのマシンや器具、様々な形状のバーベルやダンベルなどがあります。
「ジムってどんな場所なんだろう、私でも大丈夫かな!?」
またジムにより、広さや会員数、マシンのメーカーや種類も違うため、誰でも初めて通うジムには緊張や戸惑いがつきものです。
そんな心配を少しでも解決するために、基本のトレーニングギアとジム設備の紹介をしたいと思います。
トレーニングベンチ
ジムには少なくとも以下のベンチが置いてあります。
- インクラインベンチ
- フラットベンチ
- デクラインベンチ(プロが通うジムにある)
ちなみに、これらは休憩するためのベンチではありませんよ〜!
たかがベンチだと思うかもしれませんが、背もたれの角度によって、トレーニング効果が異なってきます。
インクラインベンチ
インクラインベンチは背もたれの部分を上げ下げすることができるため、筋肉に様々な角度から刺激を与えることができ、とても効果的です。
背もたれの角度 | どんな時か |
---|---|
45度以下 | バーベルやダンベルを用いて、大胸筋の上部を集中的に鍛える時 |
垂直(ユーティリティベンチモード | ショルダープレスという種目で肩をピンポイントに鍛える時 |
フラット(水平) | 普通のベンチプレス用のベンチとして使う時 |
※インクラインベンチは水平にすることで、普通のベンチプレス用のベンチとして利用できますが、座る部分と背もたれの部分に隙間があるため、重いダンベルを扱う際はフラットベンチのほうが使いやすいでしょう。
フラットベンチ
背もたれがない、長いベンチはフラットベンチと呼ばれています。
このベンチは仰向けで行うバーベルやダンベル種目に適しています。
などなど。
フラットベンチさえあれば、様々なエクササイズが可能となります。
デクラインベンチ
デクラインベンチは一般的なジムではかなり珍しいベンチです。
プロフェッショナル、またはマニアックなジムに行けば置いてあるところもあります。
このベンチに仰向けになり、上半身は脚より低い位置になることで、胸の下の部分を効果的に鍛える種目ができるため、ジムに置いてあると嬉しいアイテムの一つですね。
ダンベル
ダンベルはただの鉄の塊だと思っている人も多いかもしれませんが、質の良いダンベルは手首に優しく、使いやすく設計されています。
ジム用のダンベルは専用のラック(台)に並んでおり、自分でウエイトを調整しなくて済む重量固定式が主流です。1〜10キロまでは1キロ間隔となっていますが、それ以上は2キロ間隔になっています。
10キロ以上のダンベルの取手は回るようになっており、手首への負担を少なくするために作られています。調整式のダンベルはホームトレーニング向きで、価格もピンキリです。
ヒント:プロ用のダンベルは1個で数万円もするものもありますが、ホームトレーニングに最適なダンベルは数千円でも買えるため、用途に合わせて購入したほうが良いでしょう。 ホームトレーニング用に購入されるのであれば、ウェイト調整表(何枚で何キロ加わるか)をメモしておけば、苦労せず調整できます。
バーベル
シャフトにもいろいろな形状があり、形が変われば、用途も変わってきます。
ジムで一般的に使われているバーベルシャフトは3種類あります。
オリンピックバー
(写真上)オリンピックサイズのバーベルシャフトです。
直径は50ミリで、長さは2200ミリです。タイプや材料にもよりますが、200〜600キロに耐えられるようになっています。バーのみの重さは20キロで、スクワットやベンチプレスの時にもっとも頻繁に使われているシャフトです。
ショートバー
(写真中)オリンピックバーのショートバージョンで長さは1200ミリ。
重さは10キロとやや軽いため、女性が初めてバーベルスクワットにチャレンジするときや、腕や背中のトレーニングにも最適です。
イージーバー
(写真下)EZ-bar(イージーバー)と呼ばれる湾曲型のシャフトです。
長さは1200ミリ(要確認)、重さは10キロで、グリップが湾曲しているため、手首の負担が少なく、バーベルカールなどに便利です。
トレーニングベルト
高重量でスクワット、デットリフトのような種目を行う際は、胴に巻くトレーニングベルトがオススメです。
腹圧を高め、体幹を安定させることが目的で、着用することで高重量の負荷でも腰に負担が少なく、安全に上げられるようになります。
もちろん、間違ったフォームでは、ベルトをしても何の意味もありません!
締め具合を調整する必要があるトレーニング種目もあり、利用の際は、巻く位置、締め具合を指導者に教わるようにしましょう!
購入時にはベルトのサイズ選びも重要です。また、トレーニングベルトの常用は避けましょう。体幹の筋肉が弱いままになってしまい、かえって怪我をする危険性が高まります。
ヒント:高重量を扱う上級者には必要かもしれませんが、ビギナーには不要です。 初心者はまず正しいトレーニングフォームを身につけ、体幹(お腹や腰、脇腹)が常に安定するよう、通常のトレーニングで使えるようにしましょう。
リストラップ
高重量を扱うときに手首を固定し、怪我から守るためのトレーニングギアです。特に100キロを超えるベンチプレス時に使うと安全です。
トレーニング中、常につけているようなものではありません。セットの前に強く手首に巻き、セットが終わったらすぐに緩めるようにしましょう!常にきつく締めていると血液の流れも止まってしまうので、ご注意ください。
ヒント:トレーニングベルトと同じように、上級者向けギアで、初心者には不要です。初心者はまず通常のトレーニングで関節や筋腱などを強化しなければなりません。
リストストラップ
リストストラップは上級者のみならず、ビギナーでも使っても良いトレーニグギアです。
高重量を扱わないといけない時、握力をサポートするために手首に巻き、器具に取り付けます。
例えば、握力に左右されずに懸垂をしたいときや、デットリフトなどの引く動作で、バーベルから手が滑ってしまうといった場面に最適です。
ヒント:他のギア同様、常に頼ってしまうと良くありません。とりあえず握力がつくまでは使用し、ある程度できるようになったら頼らずに行うのも良いでしょう。
フック
トレーニングフックはリストストラップに似ており、腕力がない時に利用されているギアです。
バーベルに引っ掛け、デットリフトなどのような種目を高重量で行う際に重宝すると宣伝されています。
しかし残念ながら、手の平が小さい人、極端に手首が細い人はその恩恵に与れません。そのような方は代わりに、リストストラップを使ったほうが良いでしょう。
また、トレーニングフックは懸垂用のバーに握力の関与なくぶら下がりたい時にも使います。
ヒント:Dr.ヘイキはぶら下がった状態でレッグレイズを行うに愛用しています。 トレーニングフックを使えばあなたも簡単にできるようになりますよ!ピンポイントで腹筋が鍛えられ、手の平にタコもできないので、一石二鳥です。
トレーニングノート
健康とリラックスだけが目的であればトレーニングノートがなくても平気なのですが、少しでも本気なトレーニーなら、記録用にノートを導入すべきです。
トレーニングノートには
- 負荷
- セット数
- 種目
- 体調
- トレーナーからのアドバイス
などを書くのが一般的です。
トレーニングノートは、自分のトレーニングが本当に効果的であるかどうかを判断する材料にもなります。
数ヶ月のトレーニング後、体組成(体脂肪率や筋肉量)数字が変わらない場合、すぐに原因を探すことができるようになります。
ヒント:パーソナルトレーナーにアドバイスを求める時に、これを見せればすぐに原因を特定してくれるでしょう。 よく、トレーニングノートとトレーニングメニューが混同されますが、継続的に記録をとるということ以外、あまり大きな違いはありません。
プロテインシェイカー
粉末状のプロテインと、水や牛乳、ジュースなどを混ぜるために使う道具です。プロテインを飲む人にとってシェイカーは必需品です。
これなしでは、プロテインを美味しく飲めません!シェイカーには様々なタイプがあるため、いろいろ試してみると良いでしょう!
選ぶ際に特に重要なのは、密閉性です。粉漏れはもちろん、液体が漏れてしまっては使い物にならないからです。
ヒント:値段も数百円から1000円程度までのものがありますが、まずは一番安い物からスタートすることをお勧めします。 これは高ければ高いほど良いというわけではなく、使いやすさや好みの問題もあります。
ストップウォッチやタイマー
セット間の休息時間(インターバル)を測定し、それらを調整することで、トレーニング効果が上がることはご存知でしょうか。
インターベル測定にはストップウォッチかタイマーという選択肢があります。
< 注意 > タイマーを鳴らしてはいけないジムもあるので、それに関してはスタッフに確認してみましょう。プロ仕様のジムやフリーウェイトがメインのジムであれば問題ないはずです。
上記の写真は900円の安いストップウォッチなので、操作性や機能もそのレベルです。数字の表示も小さいため不便です。もしストップウォッチを選ぶのであれば、もう少し値段が高めで、使いやすい物にしたほうが良いでしょう。首からぶら下げて使えるため置き忘れの心配もありません。
Bは数千円するプロ用のもので、Dr.ヘイキがパーソナルトレーニング指導でよく使っているモデルです。ボタンの操作性、ディスプレイの大きさやバッテリライフにはとても満足しています。バッテリーは3年以上、ストップウォッチ機能に加え、現在時刻も大きな数字で表示されるため非常に見やすい!
私たちが自分のトレーニング用に使っているのは100円で買えるキッチンタイマーです。壊れても買い替えればいいですし、数字が大きく見やすい!さらに裏面にはマグネットも付いてて、マシンに取り付ければ、座ったままインターバルが測れます。時間が来たら音で知らせてくれるという機能も魅力の一つです。
ヒント:タイマーの代わりにスマートフォンを使う人もいますが、トレーナーとしてあまりオススメできません。 疲れている時に手元から落ちてしまう可能性がありるからです。ウェイトマシンはもちろん、ランニングマシンでスマホを落とした経験のある人は多いでしょう。
アブローラーとレッグウィール
【(左)アブローラー】
腹筋を鍛えるには、最適なアイテムです。これで腹筋を満遍なく(上部と下部にかけて)トレーニングすることができます。それに加え、肩や胸、背中を含めた上半身すべての筋肉が関与し、鍛えられます。組み立て式になっている商品もあり、芯となるグリップと真ん中のウィールを取り外せば、持ち運びにも便利です。
【(右)レッグウィール】
アブローラーと同じぐらいパワフルな器具です。足につけるため、腹筋の下部(お腹の付近)を鍛えるには最高です。
ヒント:アブローラーとレッグウィールは上級者向けですが、優しいフォームに調整することで、運動が初めての人にも簡単に体験することができます。 せっかくジムに置いてあっても、使い方が自己流になってしまい、お腹を最大限に使えていない人を多く見かけます。自分に見合ったフォームや強度についてはパーソナルトレーナーに聞いてみましょう。
ストレッチマット
ジムに通っている人なら、備え付けのストレッチマットで充分ですが、家でのトレーニングを検討しているのなら必要かもしれません。
ストレッチマットは基本的に3種類あります。
ヨガマット
ヨガマットは丸めてしまうことができるため、あまりスペースも取りません。持ち運びも簡単にできるのが大きな利点です。
ただし、厚さが薄いものがほとんどで、ストレッチだけなら問題ないのですが、筋トレをするには不充分かもしれません。
ジョイントマット
ジョイントマットを2〜4枚使えば、部屋の中に自分だけのトレーニングエリアが作れます。
この上にベンチやダンベルなどを置いたりする際に、床を傷つけることがなく安心です。ジョイントマットは他に比べて、厚みもあり、通販で簡単に購入できます。
折りたたみ式のマット
折りたたみ式のマットもヨガマット同様、省スペース向けです。
折りたためばタンスかベットの下にも簡単にしまっておくことができます。折りたたみ式のストレッチマットなら厚みも充分にあるでしょう。
液体チョーク
バーベルやダンベルから手が滑るのを防ぐためにアイテムです。少し塗るだけでもかなりの効果が期待できます。
グローブを着けず、素手で鉄を握りたい人の多くは液体チョークを使っています。トレーニング中はどうしても手は汗を掻き、滑りやすくなりますが、これを塗っておけば問題は解決します。
懸垂で手が滑りそうになっている時にも、手が全く滑らなくなるのでいつもより1〜2回くらい回数が上がることもあります。
液体チョークにもタイプがあり、効果も違いますので、自分に合うものを選ぶには使ったことのあるトレーナーさんと相談してみてください。
ヒント:Dr.ヘイキが試した商品の中ではBEAL「ピュア・グリップ」という商品が最も良かったです。 ちなみに、ボルダリング用の液体チョークは筋トレにあまり向いていないようなので、筋トレ用に開発された商品を使うようにしましょう。 また、日本の一般的なジムではチョークの仕様はポピュラーではありませんので、施設での利用が可能か、聞いてみると良いでしょう。
トレーニング用グローブ
トレーニング用のグローブは男性よりも女性の着用率が高く、これは手のひらをタコや傷から守るという、美容としての役割があります。
ダンベルやバーベルといった重い鉄を扱っていると、手のひらにタコができたります。それを防ぐためにも着用することをお勧めします。
また、すでに手の平の皮膚が痛くなっている際にもグローブを着用すればすぐに解決します。
滑り止めのゴムで代用OK
さらにここだけの話ですが、グローブよりも実はもっと効果的で安価な道具があるのです!
それは100円ショップで買える滑り止めのゴムです!
餃子の皮を厚くしたようなサイズで、これを手のひらに当てて握れば、タコもできず皮膚も痛くなりません。グローブより安く、手軽に手に入ります。
プッシュアップバー(ハンドル)
ジムに置いてある場合も多く、腕立て伏せなどの手を床につけるような種目で、手首に余計な負荷が掛かることを防いでくれます。
トレーニングに慣れている人であれば、さらに深く上体を下げられるようになるので、大胸筋にかかるストレッチも大きくなり、結果的に筋肥大や筋力増強効果も高まります。
サスペンショントレーニング(TRX)
日本でも流行の兆しを見せているTRXは、通常のダンベルやバーベルトレーニングに比べ、スタビライザー(深層筋)がより鍛えられます。
このTRXだけで全身のトレーニングができるように開発されており、エクササイズも多岐にわたり、解剖学の基礎知識のある人であれば、自分でも新しいエクササイズを考えることができるといった遊び心満載のトレーニング器具です。
TRX自体はとても小さく、旅行や出張が多い人にも愛用されています。公園にある鉄棒や、ジムにあるラックなどの固定物にぶら下げるだけで様々なトレーニングをすることができます。
ヒント:ジムエリアに常設している場所もあるのですが、自分専用のものを持っていく際は念のため施設に問い合わせてみましょう。 しかし、日本のジムは狭く、TRXのような個人のトレーニング器具を持ち込める文化はあまりありません。
ファットグリップ (FAT GRIP)
日本ではあまり知られていませんが、欧米では腕力や太い腕を作るためのアイテムとして有名です。バーベルやダンベルを始めとする数々のアタッチメントにも装着することができます。
ファットグリップ(fat grip ™)はゴムできできているため、装着がとても簡単です。
< 注意 > 購入の際は正規品であるかどうかをチェックしましょう。このようなゴム製のアイテムは、コピーがしやすく、偽物も多く出回っています。
ラバーバンドやチューブ
トレーニング用ラバーバンドやチューブの強度は色で表しています。
ゴムバンドやチューブはインナーマッスルをトレーニングするには効果的なツールです。
怪我のリスクも少なく、特に女性のための筋トレに向いています。