プロテインは3種類あり、ホエイプロテインとカゼインプロテイン、そして大豆プロテイン(ソイプロテイン)があります。この3種類ともに、原材料が異なるため働きや飲むタイミングも違います。だから、飲み始める前にその効果や働きを理解していれば、さらに高い効果が期待できます。

サプリは適当に飲むより、飲むタイミングを狙うべき

ホエイプロテインとは?

  • 特性:消化・吸収が速い
  • 飲むタイミング:運動直後、朝起きた直後

消化吸収が速いのはホエイプロテイン(英語: whey protein)です。牛乳をベースに作られています。トレーニング直前や直後に向いています。飲んで20〜30分で血液に流れ、筋線維の修復に貢献し始めます。長時間にわたるトレーニングの最中に飲む人もいます。ホエイプロテインは基本的にいつ飲んでも良いでしょう。たんぱく質やアミノ酸の素早い補給が必要な時に便利です。

)ホエイプロテインは消化が早くて基本的にトレーニング前後や最中に飲むプロテインです。

ホエイプロテインを飲むタイミング

  • 朝起きた直後: 寝ている間はたんぱく質の補給がないため、寝起きの体はカタボリック状態(筋肉分解が進んでしまっている状態)になっています。朝起きてすぐにホエイプロテインを飲むことで筋細胞の修復が強化されます。体を素早くカタボリック状態からアナボリック状態(筋細胞の修復が進んでいる状態)へ変化させることができるのです。

たんぱく質は筋肉という形でしか体内に貯蔵できません。そのため、寝ている間に体はカタボリック状態に陥ってしまう可能性が大きくなります。こうした筋肉が分解されていく状態を少しでも改善するため、夜(寝ている間)にもプロテインを飲むアスリートが多いのです。ただし、一般の人が睡眠の質を犠牲にしてまでプロテインを飲まなくて大丈夫。

朝起きた直後に飲むだけでも、かなりの効果が期待できるのでご安心ください。

  • トレーニング直後:トレーニングを終えて30分以内にバナナ(糖質)と一緒に飲むのが一番良いと言われています。つまりシャワーを浴びる前に摂取する、ということです。私は激しい筋トレ後に糖質としてグルコース(ブドウ糖)を使うことがあります。グルコースは消化や吸収が最も速い糖質で、ホエイと一緒に飲めば、すぐにエネルギー補充やアミノ酸と一緒に体の修復・回復に貢献し始めます。

ホエイプロテインは吸収が速く、寝る前に摂るプロテインとして不向きです。寝る前には吸収の遅いカゼインプロテインや、ホエイにスプーン1杯のオリーブオイルを混ぜたプロテインを飲むことをオススメします。ホエイを脂質と混ぜれれば、消化が遅くなるので、プロテインの効果を持続させることができます。

ホエイプロテインを朝起きた時やトレーニング直後に飲む場合は、水か100%果汁ジュースで割ることをオススメします。牛乳と割ることで味がまろやかになり非常に美味しいのですが、吸収が遅くなってしまうため、用途に合わせて使い分けたほうが良いでしょう。

カゼインプロテインとは?

  • 特性:消化・吸収が遅い
  • 飲むタイミング:就寝前

カゼイン(英語: casein protein)もホエイと同じように牛乳をベースに作られていますが、粒子が大きいため吸収が遅いのです。ちなみに、ヨーグルトの上にある水分には、多くのカゼインが含まれています。捨てるなんて勿体ないですよね。

ホエイとの違いは、消化吸収のスピードです。カゼインは消化や吸収が遅いプロテインのタイプです。

カゼインは運動後ではなく、寝る前や長時間食事が取れない時にオススメのサプリメントです。トレーニングをはじめる数時間前に飲めば、トレーニング中にもアミノ酸の補給が行われるので有効です。カゼインは消化の遅いプロテインのタイプであるから、寝る前に飲むのが一般的です。

  • カゼインは夜寝る前に飲むプロテインです。
  • 吸収が遅いから、運動前あるいは直後に飲んでも効果を発揮できないです。運動前には前項で紹介しましたホエイプロテインを飲むべきです。

私は寝る直前にヨーグルトを食べています。ヨーグルトには消化の遅いカゼインが含まれているからです。あと、胃もたれもしないので夜食にもオススメな食品です。

大豆プロテイン(ソイプロテイン)とは?

  • 特性:消化・吸収のスピードは普通
  • 飲むタイミング:運動直後、朝起きた直後、食事の代わりに
  • 対象:大豆で作られているから女性や初心者にお勧め

カゼインとホエイは動物由来のプロテインで牛乳から作られています。ソイプロテインと呼ばれている大豆由来のプロテインは100%植物由来のプロテインです。では、何が違うかというと、プロテインに入っているアミノ酸の種類が違います。植物由来のものに比べて、動物由来のプロテインには筋肉作りに向いているアミノ酸が多く入っています。それが最も大きな違いですね。

大豆で作られているソイプロテインは100%植物由来のものであるから、昔は筋肉作りにはあまり効果的ではないと考えられていました。しかし、最近の研究では、ソイプロテインは大豆でありながらホエイと同じくらい効果が高いという結果もあります。あと、ソイプロテインを飲むと筋肉作りに欠かせない男性ホルモンであるテストステロンのレベルが下がるという声もあるが、正直言ってこんな細かいところまで気にしてもしょうがないと私は思っています。

そもそもサプリは栄養補助食品であるから決して主食ではないです。主食が鶏肉・豚肉や魚であれば、問題はないと思ってください。そんなに結果は変わりませんよ。どんなサプリを飲んでいるかよりも、やっぱりどんなトレーニングをしているかが重要です。ということで、世の中に出回っている迷信には惑わされないようにしましょう。

10年以上のトレーナーとしての経験や順天堂大学の博士課程で行なった研究をもとに私は特に女性や初心者にホエイやカゼインより大豆プロテインをオススメします。

プロテインに関する注意点

  1. カゼインやホエイプロテインはサプリメント(濃縮された栄養素)であり、通常の食事の代わりにはなりません。通常の食事も十分摂ることで、他のミネラルや栄養素も得られ、偏りを防ぐことができる利点があります。
  2. プロテインドリンクはあくまで補助的な役割ですので、他のたんぱく質源(肉、魚、卵、大豆)と併用するとより良い効果が得られるでしょう。
  3. プロテインの購入は、運動を始めて3ヶ月ほど経過してからでも遅くはありません。3ヶ月もトレーニングをしていれば、扱える重量も上がってきており、破壊された筋細胞の修復にもっとアミノ酸が必要となるからです。食事で補いきれないのであれば、摂取を検討しても良いでしょう。
  4. プロテインは筋トレがメインでトレーニングを組んでいる人にとっては効果的ですが、ランニングやスタジオがメインの人は、サプリメントよりも通常の食事に気を使ったほうが良さそうです。
  5. プロテインは飲みすぎると余剰分が脂肪に変換され、お腹周りに溜まってしまいます。いたずらに摂取量を増やしても、トレーニング効果は変わりません。トレーニング効果を上げたいのであれば、トレーニングの質や量を上げるしかありません。
  6. 充分なトレーニングもせずにプロテインやその他のサプリメントを飲む意味はありません。通常の食事で簡単に得られる栄養素(たんぱく質やアミノ酸)に高いお金を払っているのと同じことだからです。

サプリメントやプロテインドリンクよりも重要なのは実はトレーニングです。信じがたいが事実です