運動あるいは食事関連のどの本をひらいても五大栄養素について詳しく書いてあるから、この記事では「栄養素(タンパク質、炭水化物や脂質)とは〜」について説明するより、各栄養素が体内で果たす役割について解説することしました。ということで、あえて今回詳述するより、忘れがちな重要な点にのみフォーカスした方が役立つでしょう。

脂質は肥満と無関係

肥満の原因は脂肪だとみんな思うが、実は全くそうではありません。何を食べ過ぎても必ず余った分は体脂肪として蓄積されます。それは食事から摂取した炭水化物であろうが、タンパク質であろうが!全く関係ありません。

どんな物を大目に食べても余った分に含まれるエネルギーは「蒸発」するのではなくて、必ず脂肪としてお腹周りに蓄積されますので、ある栄養素(例えば脂質・炭水化物)が肥満の原因ではなくて、必要な分以上に食べてしまうというのが原因です(笑)。

脂質は正常なホルモン分泌に必須

実は私がトレーナーになる前、まだ慶応大学の大学院に通っていた頃、大失敗した事があります。当時の私もみんなと同じように食事から脂質を全部抜いて生活しようとした事があります。

その結果たった一週間で心臓が痛くなり、長時間寝ても疲れが取れにくくなりました。そこで、いつもの脂質を含む食事に戻したら問題は解決しました。

この経験から脂肪の大切さを学ぶ事が出来ました。あれ以来一度も脂肪を食事から抜こうとした事はありませんし、みなさんにもオススメしません。それくらい脂肪が大事な栄養素です。

人間を構成する細胞を健康に保つためには脂肪が必要です。食事から完全に抜いてしまうと必ず悪影響が出てきます。肌が荒れたり、かさかさになったり、あるいは体がだるくて疲れ気味になってしまいます。

こんなこともありますよ。脂質の摂取を極端に抑えると脂肪燃焼を制御するホルモンの生成ができなくなるから、どんなに運動しても脂肪だけが燃えなくなる恐れが十分あるので、ご注意下さい。

脂肪は2種類あり、両方適量摂るべし

今少し難しいことを書くかもしれませんが、本当にあまり重く考えなくて良いですよ。ああ、脂質は2種類ありますよというだけ覚えていれば十分ですよ。

飽和脂肪酸(体に悪い脂肪酸)

< 注目 > 飽和脂肪酸は常温で固体

飽和脂肪酸は体に悪い影響(動脈硬化など)を与えると考えられている脂肪です。主に動物系の食材(豚肉、牛肉など)に含まれています。コンビニのお弁当や外食(特にファーストフード)に多く含まれています。自炊に切り替えるだけでも摂取量はかなり控えられます。飽和脂肪酸は体に悪い脂肪であってもゼロはダメですよ。脂質の3割程度は動物由来の食材から摂取するようにするのが良いと言われています。

不飽和脂肪酸(体に良い脂肪酸)

< 注目 > 不飽和脂肪酸は常温で液体

これは体にやさしくて健康的な脂だと考えられています。オリーブオイル、ナッツ、アボカドや魚に含まれています。不飽和脂肪酸は健康的な油とされているからといって取り過ぎは決して良くありません。取り過ぎた分は体脂肪に変換されます。

脂肪はホルモン分泌にも必要

脂肪がないと、人体を構成する細胞は生きていけませんし、成長ホルモンをはじめとする各種ホルモンの分泌も悪くなります。ただし、成長ホルモンの分泌がなければ筋肉もつかないのです。

ということで、脂質は正しい割合で取るようにしましょうね。動物由来の油は3割で、植物由来の油は7割にすれば問題ないし、動脈硬化の心配もありません。もちろん、細かく計算せず、だいたいで良いです。

要するに、オリーブオイル、アボガドやナッツ類がメインの脂質源になっていれば、問題ありません。動物由来の油は普通の食事から自然に摂れるので、増やす必要はありませんが、適量を超えないように少し意識だけするようにしましょう。意外とシンプルでしょう(笑)。

飽和脂肪酸であれ、不飽和脂肪酸であれ!体を健康に保つには両方が必要です。

タンパク質は体を作るための材料

タンパク質無しで筋肉はつかないし、シェープアップも不可だと思って下さい。なぜなら、タンパク質は体(筋肉、骨、皮膚など)の材料であるからです。

欧米人の主食は動物系のタンパク質(肉、卵、乳製品)であるから、ボディラインも自然と綺麗なります。日本人の主食は炭水化物(お米、ラーメンなど)だからボディは細いけど、筋肉質ではありません。あと、タンパク質より果物やフルーツを多く食べている民族(タイ人やベトナム人など)を見ればさらに細いし、筋肉の少ない体格ですよね。

体格やボディラインを決めるのはたんぱく質:欧米人の綺麗なボディラインの秘密は人種の差ではなくて、タンパク質の摂取量です。頑張れば、日本人であるあなたにもできるよ!

なので、綺麗なボディラインやシェープアップにどうしても蛋白質(体の建材)が欠かせないのです。

< 注目 > 肉体改造を目指すのなら、食物由来のタンパク質で物足りず、動物由来のたんぱく質でなければなりません。大豆のたんぱく質は動物由来のものにほぼ近い効果はあると言われているが、肉や乳製品ほどではありませんので、食材選ぶ際にこだわった方が懸命です。

炭水化物はとても重要なエネルギー源

炭水化物(別名:糖質)は主に3つの役割を果たしています。

1)エネルギー源: 体を動かすだけではなく、脳のための重要なエネルギー源でもあります。主要エネルギー源であるから糖質制限を行うと、脳までに悪影響を及ぼすことになります。脳が正常に働くためにかなりのエネルギー(血中のブドウ糖=グルコース)が必要です。足りなくなると、体が疲れやすくて、イライラしやすくなります。

2)筋肉を守る働き: 炭水化物には筋肉を維持する働きがあります。そこで、体内でエネルギー不足(炭水化物がない状態)が起きた場合、直ちにエネルギー補給の目的で筋肉の分解が促進されます。最初に利用されるのは筋肉であり、皆さんが減って欲しい体脂肪ではありません。人間はこういう仕組みになっているから、痩せるのは決して容易ではありません。だから、栄養や筋トレに関して正しい知識が豊富でなければ話になりません。

3)タンパク質吸収促進:  食事で摂取したタンパク質がより良く吸収するために、炭水化物をタンパク質と合わせて食べると効果的です。だから、トレーニング後にビルダー達はプロテインシェークと一緒にバナナ(炭水化物)を食べているのです。