懸垂(チンアップ、チンニングやプルアップとも言う)は、もっとも優れている背中の種目です。男性の方は広い背中を作りたく、女性は格好良いからという理由で多くの方が懸垂をやっています。
私自身はチンニング(手の平が前)をやって、背中を作っています。昔はベントオーバーローやTバーローイングも良くやっていましたが、あまり効果が見られなかったです。
しかし、懸垂に切り替えたらすぐに背中が伸び始めました。
懸垂のもっとも大きな長所は、やっぱり腰に全く負担が掛からないという点と、腕力も相当鍛えるというところです。
重いバーベルを使う種目だと、どうしても反動が生まれるから十分筋繊維を刺激させることができません。
ところが、懸垂だと重力が常に働いているから、体を引っ張ることで常に筋肉をピンポイントで効かせられます。
POINT !!!
広い背中を目指すなら、懸垂は欠かせない種目です。懸垂は難しいというイメージはあるが、実はなんとか3回くらいできるようになれば、その後は楽勝です。
懸垂で鍛える筋肉
懸垂のスタート姿勢
懸垂のエンド姿勢
POINT !!!
回数を狙って、腕を伸ばさずやっている人が多いです。脱力していないため、同然ながら最初は楽で回数もできます。しかし、筋肉は全長で働けず、後から回数は伸びなくなります。
Instagram ハッシュタグで検索!
#ヘイキ先生レッグプレス
#ヘイキ先生腕トレ
#ヘイキ先生背中トレ
#ヘイキ先生
タグの使い方はこちらへ
こちらの動画もオススメ
ヘイキ先生からアドバイス
懸垂やチンアップの時の親指の位置は意外と重要です。
懸垂は相当難しいエクササイズなので、セッション(トレーニング)合計の回数の目安を書きます。
初心者 | 4回 |
中級者 | 10回程度 |
上級者 | 15回以上 |
選手 | 19回以上 |
懸垂の間違ったやり方
NG : 肘を伸ばし切っていない
回数は稼げるが、可動域が少ないため筋肉全体を鍛える事が出来ないです。
体は完全に下まで下ろして脱力し、それからマックス上まで持ち上げるのが重要です。
NG : 力の入り具合も手の幅で変わる
手が近ければ近いほど、力が入りやすくて、簡単に体を上げることができます。
私は疲れたら手の幅を変え、セットを続けるようにするとよいでしょう。まずは肩幅でスタートして、数回やったら素早く手幅を狭くし、もう数回続けるといったイメージです。
レベル別のおすすめの握り方
初心者 | 手の幅が極狭め・逆手 |
中級者 | 手の幅が肩幅・逆手 |
上級者 | 手の幅が肩幅より広め・順手 |
チンニングとプルアップの違い
この2つは名前が違いますが鍛える筋肉は同じく背中の広背筋です。違うのは手の向きだけです。
- チンアップ:順手
- プルアップ:逆手
ちなみに、チンアップやチンニングは懸垂と全く同じことだと思って下さい。手の甲を顔に向けた握り方(順手)が基本です。
このフォームの場合は広背筋に加えて、力こぶも動員されるから、体を持ち上げやすくなります。力こぶもいい感じで鍛えられるから、初心者や女性にも通常の懸垂よりこのプルアップの方がお勧めです。
これも私が好きな懸垂のフォームで高校生の時からこれをやっています。専用アタッチメントを使うことで手の幅が狭くなり、胸のところまで体を引っ張りやすくなります。
懸垂のバリエーションと応用
【 ①斜懸垂(別名:インバーテッドロー)難易度:★☆☆ 】
インバーテッドロー(斜懸垂)は肩甲骨が気になる方、肩が硬い方におすすめのエクササイズです。
手に向きを順手(手の甲が上向き)にすれば、広背筋と肩甲骨がメインに働きます。逆て(手の甲が下向き)にすれば、力こぶ(上腕二頭筋)も動員され、一石三鳥です。
私が指導している北欧ジムでは皆インバーテッドローを『斜め懸垂』と呼んで、クロスフィットラックで行っています。
POINT !!!
インバーテッドローはとても簡単で初心者にでもできるし、懸垂を一回もできない方に是非挑戦して欲しい種目です。公園の遊具を使って行うこともできます。
普通のジムに置いてあるスクワットラックを使う場合は、簡単に任意の高さに調整できるので、初心者から上級者まで幅広く強度を設定可能です。
バーベルを上に設定すれば楽になり、下にいくにつれて辛くなります。
斜懸垂に飽きたら、Tバーローイング(マシンバージョン)も初心者や女性に簡単にできる種目ですのでチャレンジしてみてください。
懸垂が1回も出来ないが、どうすれば良い?
ベンチを使って、鉄棒を逆手で掴み、懸垂のエンド姿勢からゆっくりと下がって行く練習を繰り返し行って下さい。
鉄棒にぶら下がることすら出来ませんが、どうずればいいですか?
まずは、鉄棒にぶら下がる練習をすべきです。そうすれば懸垂に必要な握力や指の力を鍛えることができます。
運動経験のない方は、多分20秒ぶら下がるのは厳しいかと思います。数週間かけてなんとか40秒できるようになりましょう。
うまく懸垂ができるようになるには、50〜60秒間ぶら下がれることです。