腕立て伏せの正しいやり方

腕立て伏せ(push ups)は全身を鍛える種目ですが、主に胸(大胸筋)や体幹が鍛えられます。

厚い胸板が欲しい男性はすぐにベンチプレスをやりたがりますが、まずは腕立て伏せをマスターしましょう!腕立て伏せができないとベンチプレスの効果もゼロだと思ってください。

例え話をすると、普通免許すら持っていない人がいきなり、大型車の免許を欲しがるのと一緒です。なので腕立て伏せが、まず先にやるべき種目ですよ。

また、腕立て伏せはバルクアップよりもシェイプアップ系の種目であり、細めの上半身を目指すのであれば最高のエクササイズです。ただし、筋トレを始めたばかりの方にはバルクアップ(筋肥大)効果も抜群ですよ!

腕立て伏せ(別名:プッシュアップ)で鍛える筋肉

腕立て伏せで鍛える前面の解剖図
(1)胸(大胸筋)、(2)体幹(腹筋群)
腕立て伏せで鍛える背面の解剖図
(3)二の腕 (上腕三頭筋)、(4)肩(三角筋)

腕立て伏せで鍛えられる筋肉は胸(大胸筋)がメインですが、体幹の筋群は補助的な役割を果たしています。

なので、バストアップや胸の印象アップ、コアの強化には簡単に家でできるエクササイズです。

腕立て伏せのスタート姿勢

腕立て伏せのスタート姿勢
両手を肩幅以上に広げて四つん這いになりましょう。胸を張って目線は前をみましょう。体幹を使い、身体全体を一直線に保ちます。

POINT !!!

腕立て伏せは身体を一直線に保つことが一番重要です!目線は常に前を向けば、強度が上がる分トレーニング効果も上がります。

腕立て伏せのエンド姿勢

腕立て伏せのエンド姿勢
吸う息でゆっくりと肘を曲げる。胸を床に近づけるイメージです。吐く息で床を押し込みましょう!

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ヘイキ先生からアドバイス

また、細マッチョを目指すなら1セット100回できるといいです。私自身の1セットあたりの記録は156回です。まだジェクサー上野店で働いた頃イベントの一環としてやりました。是非それを越えられるように頑張ってみてくださいね。

POINT !!!

腕立て伏せは辛いイメージがあるが、コツを掴めば辛くないです。まずはできれば綺麗なフォームで10回できるようになってください。

初心者10回×1セット
中級者10回×3セット
上級者30回×3セット

腕立て伏せの間違ったやり方

NG : 腰が落ちている、または上がっている
腰が下がっている腕立て伏せNGフォーム
腰が下がっているNGフォーム

体幹が弱いと腕立て伏せ時に腰が下がってしまいます。これは腰を痛める原因となりますので、要注意!

腰が上がっている腕立て伏せNGフォーム
お尻を突き出しすぎているNGフォーム

腰が上がる分には、それほど問題はありませんし、疲れたら腰を上げて小休憩もありです。

ただし、上級者を目指すなら、体を真っ直ぐ一直線にキープできるようになるべきです。

腕立て伏せのバリエーションと応用

いくつかの腕立て伏せのバリエーションをご紹介します!

自分の目的や体力に合った腕立て伏せを見つけてくださいね!

1. ハーフ腕立て伏せ

難易度:★☆☆

フルフォームで腕立て伏せができない初心者の方には、ハーフ(膝をつけた)腕立て伏せがおすすめです。

初心者の方でも女性でも腕立て伏せができちゃいますよ。

膝つき腕立て伏せスタート姿勢
膝つき腕立て伏せスタート姿勢
膝つき腕立て伏せエンド姿勢
膝つき腕立て伏せエンド姿勢

※マットを敷いて行えば膝を痛めません。

2. バーベル腕立て伏せ(別名:バープッシュアップ)

難易度:★☆☆ (バストアップ効果を狙っている女性におすすめ)

手幅はバストアップ効果が狙いであれば、肘が90度の角度になるよう腕を広げてバーを握る。キレイな二の腕のラインが狙いであれば、狭い幅で握ると良いです。

バーベルを使った腕立て伏せの最大のメリットは、強度(バーベルの高さ)を微調整できるところです。

あと、胸をバーベルに近づけやすいから、大胸筋を超ピンピントで刺激することができ、バストアップ効果が最大です。

バーベルプッシュアップのスタート姿勢
バーに対して体を斜めにしキープします
バーベルプッシュアップのエンド姿勢
胸をバーベルに近づけるイメージで、ゆっくりと肘を曲げていき腕立て伏せをしよう

POINT !!!

バーベル腕立て伏せを行う際は必ずラックの柱に当たるようにセットし、安定させて安全に行いましょう。

バーベルの位置を低くすればするほど強度が上がるため、つらくなっていきます。なので、最初は床から高めにバーを設定しましょう。

3. 窓際の腕立て伏せ

難易度:★☆☆ (全てのビギナーにおすすめです)

窓際あるいは壁で簡単に腕立て伏せができちゃいます。フォームはバーベル腕立て伏せと同じやり方で行いましょう。

この強度なら誰にでもできるはずです。肥満が進んでいる米国では生活習慣病の患者のリハばりにもこの優しい腕立て伏せのバリエーションがよく処方されています。

4. 片腕プッシュアップ(ワンアームプッシュアップ)

難易度:★★★(上級者向け)

ワンアームプッシュアップは、普通の腕立て伏せ(両腕)と動きが同じです。

違うのは、片手で行うという点です。ワンアームプッシュアップはかなり難易度が高く、強い体幹も必要とします。

5 .ダイヤモンドプッシュアップ

難易度:★★★(上級者向け)

通常のプッシュアップと違うのは手の幅です。手の幅が極端に狭いため、上腕三頭筋(二の腕)が主導筋として働き始めます。

ダイアモンドプッシュアップの手の位置
手はダイヤモンド(三角形)の形になっていることから、ダイヤモンドプッシュアップと呼ばれています。

残念ながら強度が高すぎるために、二の腕のラインを整えたい女性の方には不向きです。女性はベンチを使ったディップストライセプスキックバックがおすすめです。

ダイアモンドプッシュのスタート姿勢
ダイアモンドプッシュのエンド姿勢

6.プレートプッシュアップ 

難易度:★★★(上級者向け)

プレートプッシュアップは、良いバランス感覚と強いコア(体幹)が必要とします。

大きな強みは胸に加えて、腕(特に上腕三頭筋)が鍛えられると言う点です。プレートプッシュアップの難易度を更に上げたければ、片足を上げてやってみるといいです。

プレートプッシュアップをする様子
バランス感覚とインナーマッスルを相当鍛えることができます。

ボディメイク以外での腕立て伏せの効果はある

ボディメイク以外での腕立て伏せの効果は、一般的にあまり知られていないようです。

腕立て伏せには、転んだ体を守るという効果まであります。つまり、つまづいて転倒したときに素早く両手が前に出るかどうか!

正しいフォームでの腕立て伏せは、日常の怪我(転倒による怪我)から身を守る動作の習得にも好影響をもたらすのです。

胸ではなく二の腕に重点的に効かせたい場合は?

二の腕を鍛えたい場合は、手の幅を狭くします。手の幅が狭ければ狭い程、二の腕に効きます。手が三角形になるように組めば、ダイヤモンドプッシュアップとなります。

あと、手は広げれば広げるほど胸に効きます。それさえ覚えていれば、ジムでも自宅でも無敵です。