シュラッグ(shrug)は、肩と首の間に付着している僧帽筋という筋肉を鍛える種目で、肩こり解消や予防にもっとも効果的なエクササイズです。
現代人は、デスクワークによって肩こりに悩まされている人が多いですが、凝るのは肩ではなく僧帽筋です。シュラッグは僧帽筋を鍛えるため、血液の循環が良くなり肩こり解消に効きます。
肩を上下させる簡単な動きがメインのため、初心者でも重い負荷で行うことができます。
シュラッグで鍛える筋肉
僧帽筋は背中の上部の半分以上を覆っています。肩に比べて大きく、肥大しやすいですし、相当の力も発揮します。
ボディビルダーではない限り、一般の方がそれほど鍛えなくて良い筋肉ではありますが、前方で述べたように肩こりに悩んでいる場合はマストです!
POINT !!!
肩こりを解消するなら、負荷は軽め(3〜7キロ程度)で、高回数(20〜30回)で行うことが必要です。
または懸垂やディップスができるようになりたい方も、シュラッグを使って僧帽筋を鍛えるべきです。
マッチョを目指している男性人は、ダンベルシュラッグに慣れたらバーベルシュラッグにも挑戦すべきです。
なぜならば、背中のサイズは僧帽筋(背中の上部)と肩甲骨周辺の厚みで決まり、大きくしたいのであれば、高重量で刺激することが大切だからです。
ダンベルシュラッグのスタート姿勢
ダンベルを持ち、足を肩幅に広げて直立します。
しっかりと胸をはり、膝を少し曲げます。そのまま息を吐きながら肩を上げていきましょう!
ダンベルシュラッグのエンド姿勢
肩を耳につけるようなイメージであげきりましょう。
息を吸いながら、肩を下げていきます。これを繰り返します。
下ろすフェーズは重力に対抗するために、少しゆっくり目にする必要があります。
早くおろしてしまうと筋肉を全く使わずに下ろすことになるからです。
筋トレの場合は、筋肉を意識するのが一番大切なことですよ!
POINT !!!
肘を少し曲げる事で肩の筋肉に力を入れやすいです。この曲げた肘の角度は固定し、ダンベルを持ち上げた時もこの角度はキープしながら行いましょう。
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ヘイキ先生からアドバイス
私は筋トレを始めたばかりのお客様のメニューに必ずこの種目を入れています。負荷設定も軽めで3〜5キロからスタートです。
在宅やテレワークが増えているのに、みんな中々家をでないことによって、ずっとパソコンに向かって作業しているから肩凝ったり、首が痛くなったりしています。ダンベルシュラッグはこういった問題の解決や予防に繋がるからです。
ここ1〜2年で相当の体力低下を実感して、北欧ジムに入会する人が増えています。みんな同じ悩みを抱えています。
ちなみに、遠望の方はダンベルさえあれば、ダンベルシュラッグを家でもできますので、ぜひ皆さんにやって欲しいですね。
初心者 | 20回×4セット |
中級者 | 15回×4セット |
上級者 | 8回×4セット |
シュラッグの起こりやすい間違い
NG : 肘で上下している
シュラッグは僧帽筋(背中の上部)を動かすことが目的です。
なので肘ではなくて、肩をゆっくりと上下すべきです。
シュラッグのバリエーションと応用
【 1. バーベルシュラッグ 】難易度: ★★☆
動作は基本的にダンベルシュラッグと同じです。両腕でしっかりとバーベルを握り、胸を張り、まっすぐに立ちます。
手の向きですが、手の平ではなくて、手の甲は前を向くべきです。
バーベルはできるだけ上まで上げましょう。上がれば上がるほど効果が高まります。
【 2. ディップスシュラッグ 】難易度: ★★★
この種目は私のお気に入りの一つです。私は背骨を圧迫骨折しているから、高重量でバーベルシュラッグができません。背骨へ負荷を掛けると腰が痛くなるからです。
ただし、この種目は背骨への負荷はゼロです。ぶら下がった姿勢でやるから、背骨もしっかりと伸ばされ、背骨のメンテナンスにも繋がります。
※この種目は、体重を重りとして使うため、正しいフォームで行うには、ある程度の力のある筋トレ上級者にしかできないかもしれません。
ダンベルシュラッグとバーベルシュラッグの違いは?
腕の向きが違うから、鍛える角度が少し変わります。
バーベルの場合腕が前に来るので、前の角度から筋肉を鍛える事が出来ます。ダンベルの場合は腕が横に来る為、横の角度から筋肉を鍛える事が出来ます。
POINT !!!
バーベルシュラッグは両腕を使ってバーベルを持ち上げる為、ダンベルより扱える負荷が大きいです。中級者で50〜60キロは普通に上がります。
バーベルは左右同時に持ち上げて動くのに対して、ダンベルシュラッグは左右独立して持ち上げるという違いもあります。
バリエーションは大事ですので、両方をやっていけばさらに高い効果を期待できるし、筋肉をあらゆる角度から刺激することもできます。
肩を上げる動作をして、逆に肩こりにならない?
たしかに、肩を猫背のまま肩を上げては本末転倒です。
多くの肩こりが、デスクワークなどで姿勢不良のまま腕を前に出して仕事をしていることに起因します。
特に猫背さんの場合は、肩が上がりやすく僧帽筋上部の緊張(いわゆる肩こり)を招いています。
不良姿勢から胸が下がり、肩が腕ごと前に出てしまう人には、肩を上げるだけでなく、肩甲骨を寄せる運動も必要です。
ムキムキになってしまうのでは?
私が日本にきて、しばしばこの質問を耳にするようになりました。来たばかりごろは相当びっくりしています。
もし、あなたが100キロ以上の負荷でトレーニングをするのであれば、肥大は考えられますが、それ以下だとムキムキになる心配はありませんよ!
バーベルエクササイズはムキムキになってしまう印象が強いのですが、実はそう簡単になれません。
筋線維は相当の負荷をかけない限りなかなか太くはならないし、トレーニングを1週間でも休んでしまうとすぐに元に戻ってしまうからです。