重い負荷でトレーニングをするのはとても格好良いですよね!しかし、そんなトレーニー達でも可動域が狭くなっている場合が多くあります。
そうした場合、そのハードなトレーニングも意味がなくなってしまうかもしれません。
トレーニングにおいて可動域(動作範囲)はかなり重要です。
今回の記事では、可動域の重要性と正しい可動域についてわかりやすくご説明します。
なぜ筋トレは可動域が狭いとダメなの?
動作の可動域が狭ければ狭いほど、挙上できる重量が上がります。
しかしその分、トレーニングの効率が下がり、かえって体が硬くなってしまうことも珍しくありません。
正しい可動域は、関節や筋肉が許す限り大きいほうが良いとされています。
言い換えれば、1回ごとに筋肉は最大限に伸びたり縮んだりしなければならないということです。
可動域が広い正しい例
バーベルバイセプスカール(力こぶの種目)を例に説明します。
まずは正しい可動域とはどのようなものか下記の写真で確認してみましょう。
スタート姿勢(左写真)では完全にバーベルを下ろしていますので、上腕二頭筋(力こぶ)は最大に伸びながら力を発揮しています。
エンド姿勢(右写真)では、バーベルはギリギリまで上がっているので、主働筋である力こぶが完全に収縮しており、筋線維へのストレスが最大限に高まっています。
可動域が狭いダメな例
次に間違いのフォーム(可動域が狭い)場合の写真を見てみましょう!
(左写真)きちんとバーベルを下まで下げておらず、(右写真)完全に引き上げることができていません。
こうした狭い可動域は重い負荷を扱うことに長けていますが、効率が悪く、エネルギー消費も少なくなります。
可動域が狭い場合のもう1つの問題点
実は、筋肉はトレーニング角度に依存するものです。
なので、狭い可動域でトレーニングをすると、その可動域内でしか筋力がつきません。それ以外の角度では、筋肉も強化されないままなのです。
ダンベルショルダープレスを例として説明しましょう。
間違ったフォーム(左の写真)は、ダンベルを耳の高さまでしか下ろしていません。そのために、筋力(力)がつく範囲は耳より上だけです。
耳より下の範囲で筋肉が働いていないため、筋力だけではなく柔軟性も無くなり、関節自体が怪我しやすくなります。
例外はありますが、基本的には(右写真)のように肩の高さまで下すようにしましょう!!
関節が硬いのは狭い可動域が原因!?
「筋トレのせいで柔軟性がなくなり、体が硬くなってしまう!?」
というウワサを耳にしたことはありませんか?
それは事実ではありません。単に間違ったトレーニング(狭い可動域や我流のフォーム)が原因で起こる体の反応です。
可動域が狭いトレーニングを続けると関節自体の可動範囲も狭くなってしまいます。
そのために、筋トレを始めた時に比べて体が硬くなったように感じるのです。
驚くかもしれませんが、毎回ハードな筋トレを行っている一流のボディビルダーやアスリートの身体は非常に柔らかいんですよ!簡単に開脚できるぐらいの柔軟性を持ち合わせています。
何度も言いますが、体や関節周辺が硬くなる原因は筋トレではなく、狭い可動域にあります。なので、筋トレを恐れる必要はありません。
適切な可動域でトレーニングをすれば、可動域が広くなりますし柔軟性も上がりますよ!
筋肉の柔軟性については以下の記事でもご紹介しています。 ・【知らないと筋肉が硬くなる!】超回復の仕組みと筋肉の硬さの関係とは
可動域についてのまとめ
最初から正しい可動域でトレーニングをすることが重要です。
しかし長年狭い可動域でトレーニングをしてきた人が、高重量を扱う上級者になった時、
筋肉や関節がその重量に耐え切れず、思わぬ怪我をしてしまうケースもあるので、ご注意ください。
正しい負荷で正しいフォームでトレーニングを行うことが大切です。以下の記事も参考にしてみてください。 ・筋トレはどのくらいの負荷で行えば良いの?【負荷は重さだけじゃない!】 ・フォームが崩れているサイン?筋トレ時のよく間違えやすいフォームとは