この章では、運動好きな人にはあまり馴染みのない、休養やトレーニングによる筋疲労について紹介します。なぜ、「馴染みがない」かというと、休養の大切さはここ最近になって注目を浴びるようになってきたたからです。今までのトレーニングは、重ければ重いほど良い!辛ければ辛いほど良い!という考え方が主流でした。誰もがもっと自分に合った方法を見つけられるはずなのに、プロはこうしているから、あのモデルはこれで成功しているから、私もそうすべきだと勘違いをしては失敗を繰り返す。

これらは研究と同じで、「つまりどういうことなのか。」という真理を追究していけば、自ずと解決できるはずなのです。

トレーニングよりも大切な食事と休養

トレーニングの三本柱は、休養・食事・科学的に正しいトレーニングです。つまり、トレーニングだけで達成しようとすることは難しいということ。トレーニングが占める割合は20 – 30%程度に過ぎませんが、休養と食事を合わせることで70 – 80%にもなるのです。栄養のある食事と充分な休養はセットであると考えましょう。この2つがあるからこそ、質の良いトレーニングができるのです。体が疲れてくるとコルチゾールをはじめとするカタボリックホルモンや悪い物質が体内に分泌されます。それらの濃度が高い状態が続くと、筋肉の量が少しずつ減り始めてしまい、筋力も低下してしまいます。

「それなら休めばいいじゃん!」と思うかもしれませんが、疲れや疲労を見分けることはかなり難しいことなのです。

「本当に疲れているのか⁉︎それとも怠け病に掛かっているだけなのか⁉︎」真面目な人ほど、疲れていてもジムに向かってしまいがちです。

見分け方に決まりはありませんが、次のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか。

日頃のトレーニング強度から判断する

一番調子のいいときのトレーニング負荷や強度を思い出しましょう。そして、それを今のトレーニングの負荷や強度と比べてみてください。それらが下がってきているようであれば、疲労が溜まっている可能性があると判断して良いでしょう。トレーニングをする前日は、可能であれば7~8時間くらいの睡眠をとるようにしましょう。例えば、週1回のペースでジムに通っている人は土曜日を休養にあてて、平日の疲労が回復している日曜日の夕方にトレーニングをするというスケジュールも考えられます。

安静時心拍数から判断する

朝起きた直後の1分間の心拍数を目安に、疲労を判断する方法があります。寝床から起き上がる前の1分間安静時心拍数を毎日計り、平均となる値を計算します。その数値を通常時とし、それと比べて起床時の心拍数が高いのか低いのかで、ある程度の疲れ具合を判断するものです。例えば1週間で平均が60だったとします。これよりも5拍以上高い数値であれば今日は疲れている、と判断しても良いでしょう。それ以上に上がっている場合はオーバートレーニグ(疲労が溜まりすぎる状態)に陥っているかもしれません。心臓が一生懸命に動かなければいけないほど、体に疲労が蓄積されている、というわけです。逆に、起床時心拍数の平均値が徐々に下がっているのであれば、適切なトレーニングにより体力がついてきたのかもしれません。1分間の心拍数は幾つかの方法で簡単に計ることができます。

指の腹を手首に当てて測る方法(6秒測り、10倍する)

スマホアプリ型の心拍計もとても便利